鼻の手術

鼻

鼻の美容手術は、全体のバランスを整えることが重要です。
鼻に対する手術を計画する場合、1.鼻筋 2.鼻尖 3.鼻柱 4.鼻翼 のどこに問題があるのか分析して手術法を選択する必要があります。

 

隆鼻術

鼻筋を高くする手術です。主に鼻根部にボリュームを補い、シャープできれいな鼻筋を作ります。
隆鼻術で、現在最もよく行われる手術が、シリコンプロテーゼを挿入する手術です。
鼻腔内を切開し、鼻背から鼻根にかけて作成したポケットにプロテーゼを入れます。
プロテーゼは、希望する鼻に合わせて、厚みや幅を調節します。さらに鼻背の凹凸にフィットするように、患者さんごとにオリジナルのプロテーゼを作成します。
鼻根部の高さを決定する際には、眉間と鼻尖の高さとのバランスを考慮します。
過去においては、L字型と呼ばれるプロテーゼが主に使用され、鼻根部と鼻尖部を同時に高くする手術が行われてきましたが、L字型のプロテーゼは鼻尖が上を向く不自然さを残すだけでなく、鼻尖の皮膚に負担を与え、鼻尖の皮膚に穴があいてプロテーゼが露出する危険性があります。
当院では、より安全なI字型プロテーゼだけを使用しています。

隆鼻術

手術例1
隆鼻術の症例写真1-1

【術前】

 

矢印 隆鼻術の症例写真1-2

【I字型プロテーゼ挿入後1ヶ月】

もしも鼻根部だけでなく鼻尖部も同時に高くする必要がある場合は、I字型プロテーゼに加えて鼻尖に対する耳介軟骨移植を併用します。

隆鼻術 鼻尖を同時に高くしたい場合

手術例2
隆鼻術の症例写真2-1

【術前】

他院でのL型プロテーゼ術後
軽度のわし鼻変形を認めます

矢印 隆鼻術の症例写真2-2

I字プロテーゼへの入れ替え
+鼻尖への耳介軟骨移植
【術後3ヶ月】

鼻尖をアップしたいとの希望のため軟骨移植を併用

プロテーゼは異物であるため、長い期間入れていると石灰化を起す可能性があります。仮に石灰化を起しても、自覚症状がなければ必ずしも抜く必要はありません。もしも将来気になるようであれば、その時点で入れ替えをすることができます。
どうしても異物を使用したくない方には、自身の耳介軟骨や筋膜、肋軟骨などを移植する方法もあります。
耳介軟骨の採取は容易ですが、鼻根に使用するには薄すぎることと、ねじれによる変形が起こりやすいという欠点があります。
肋軟骨は自家材料としては優れていますが、手術が大掛かりになり、前胸部に傷を残します。
最も簡単な隆鼻術は、ヒアルロン酸の注入です。
治療後の腫れもほとんどないので、人に気付かれずに鼻根部を高くしたいという方に向いています。
欠点は、時間とともに吸収されることと、太い鼻筋になりやすいことです。
鼻根部をしっかりと高くしたい場合や、きれいな鼻筋を作りたい場合はプロテーゼ法がよいでしょう。

 

鼻尖縮小術

いわゆるダンゴ鼻に対する手術です。
鼻尖が丸い人は、鼻翼軟骨の内側脚が左右に広がり、軟骨間に軟部組織が多く存在します。両側の鼻腔内を切開して、軟部組織を切除するとともに鼻翼軟骨内側脚を縫合して引き寄せます。鼻翼軟骨が大きい方では、鼻翼軟骨外側脚を切除することがあります。
通常は両側鼻腔内の切開で行いますが(クローズ法)、過去に鼻尖の手術を受けている患者さんでは、鼻柱部も切開するオープン法で行うことがあります。

鼻尖縮小術

術後は、スプリントと呼ばれる装具を1週間つけて形を整えます。
鼻尖縮小術を行うと鼻はやや上を向く傾向があるので、鼻が短い方は注意が必要です。
鼻尖縮小術は、鼻翼軟骨が発達していて左右に広がっている人に対しては効果的な手術ですが、あまり変化が得られない人もいます。
一般的に欧米人に比較して、日本人では効果が少ない手術とも言われています。
この手術が適応かどうかは、カウンセリング時の診察で判断します。
鼻尖縮小術は、鼻尖への耳介軟骨移植を併用することによって、効果をより強調することができます。

 

 

鼻尖への耳介軟骨移植

鼻尖を高くする、もしくは鼻尖を少し下に向ける目的で、鼻尖の鼻翼軟骨上に耳介軟骨を移植します。

鼻尖への耳介軟骨移植

プロテーゼと違い、自家組織移植なので、後日鼻尖皮膚が薄くなるなどの後遺症が起こりません。もちろん拒絶反応もありません。
単純に耳介軟骨を移植しても、土台になる鼻翼軟骨が軟らかいと効果が半減してしまうため、通常は両側鼻翼軟骨の内側脚の縫合術(鼻尖縮小術に相当)を併用した上で施行します。

 

鼻翼縮小術

小鼻が横に広がっている鼻に対して、鼻翼の一部を切除して引き締まった鼻にします。
鼻孔の床が広がっているタイプでは、鼻翼の内側を切除します。
鼻翼の外側が張り出して鼻翼そのものも大きいタイプでは、鼻翼の外側も切除します。
どちらの方法が適するかは診察時に判断いたします。
鼻尖縮小術と鼻翼縮小術の両方を希望される場合は、先に鼻尖縮小術を行います。

鼻翼縮小術
 

耳の手術

立ち耳形成術

立ち耳は、耳介軟骨の「対耳輪」と呼ばれる部分の湾曲が不足しているために起こる耳の変形です。

立ち耳形成術 図1特に欧米では立ち耳は嫌われる傾向が強く、からかいの対象とされてしまうため、多くは小さい時に治療されてしまうといわれています。
立ち耳に対する手術法はいくつかありますが、治療効果が高くて傷跡も目立たないという点から、耳の裏側を切開して軟骨を形成する手術法が主に行なわれます。
局所麻酔後に、水溶性の色素と注射針を使って軟骨にマーキングを行います。
耳の裏側の皮膚を切開した後、軟骨の表面を剥がします。
軟骨に付いたマーキングに沿って、軟骨に3本の浅い切れ目を入れて折れグセをつけます。そして軟骨の数ヶ所に糸を通して、軟骨の曲がり具合を調節しながら糸を縫合します(マットレス縫合)。

 

立ち耳形成術 図2

立ち耳形成術 図3

手術後の血腫を予防するため、耳介の両面に圧迫用の綿を小さくあてがい、それを糸で縫合固定します。
圧迫用の綿を術後3日で除去し、傷の抜糸は術後10日ほどで行います。
耳介後面の傷は、立ち耳が改善されることによって見えなくなります。

 

ピアスホール閉鎖・耳垂裂形成術

広がりすぎたピアス孔を閉じる手術です。
ピアスホール内の皮膚を切除して、耳たぶの表面と裏面の皮膚をそれぞれ縫合します。
ピアスによって裂けてしまった耳たぶ(耳垂裂)も同様に、裂け目の表面の皮膚を切除してから、耳たぶの表面と裏面の両方を縫合します。

ピアスホール閉鎖・耳垂裂形成術 図

 

口唇の手術

口唇を薄くする手術

厚い唇を薄くして、上品な唇にする手術です。
唇の乾いた部分と湿った部分の境界部の粘膜を切除縫合することによって、めくれ上った唇を内側に押し込み、唇が薄くなります。
湿った部分の粘膜を多く取るようにすると、傷はより目立たなくなります。
上口唇の場合は、切除する粘膜の幅を緻密に調節することによって、唇中央のふくらみを強調することもできます。

 

口唇を薄くする手術

術後の血腫が起こりやすいので、手術中の丁寧な止血操作と細かい縫合が要求されます。術後出血を起こすと、腫れがひくまでの時間がより長くかかってしまいます。

 

口唇を厚くする手術

薄すぎる唇は何となく冷たい印象を与えるのに対して、ふっくらとした唇はやさしく官能的な印象を与えます。
ふっくらとした魅力的な唇にできるだけ簡単に変化させたい場合は、ヒアルロン酸の注入をお勧めします。
永続きする効果を希望する方には、脂肪注入を行うこともできます。

 

鼻下切除術(鼻下短縮術)

加齢とともに鼻下が伸びると、上口唇が薄くなりふけた印象を人に与えます。
鼻下に沿って皮膚を切除して縫合し、若返りを図るのが鼻下切除術です。
この手術を行うと、鼻下が短くなるとともに上口唇が厚く変化します。

鼻下切除術(鼻下短縮術)

鼻と鼻下の境界の形態によって、2種類の切開線を使い分けます。
鼻下切除術は、中年以降の人で、鼻下が加齢によって伸び、二次的に上口唇が薄くなってしまったという人に最も適しています。
若年者で上口唇を厚くしたい場合は、鼻下切除ではなく注入による上口唇増大をお勧めします。

 

輪郭の治療

アゴを出す治療

貧弱なアゴを前に出して、横顔のバランスを理想に近づける治療です。
通常は、プロテーゼを使用してアゴのボリュームを増大します。
下口唇の裏側を切開してプロテーゼを挿入するため、傷が目立つことはありません。

あごの手術例
アゴを出す治療例1

【術前】

 

矢印 アゴを出す治療例2

【あごプロテーゼ挿入術後1ヶ月】

より簡単な方法としては、ヒアルロン酸やレディエッセを注入する方法もあります。

 
 

頬をふっくらさせる治療

頬がやせていると、やつれて不健康な印象を与えます。
頬をふっくらさせて健康的な顔へと改善する方法としては、脂肪注入をお勧めします。
腹部や太ももから脂肪を吸引して、頬へ注入します。
頬は脂肪の生着率が高く、注入脂肪量の約50%程度の生着が期待できます。

頬をふっくらさせる治療例
頬をふっくらさせる治療例1

【治療前】

 

矢印 頬をふっくらさせる治療例2

【頬への脂肪注入術後3ヶ月】

より簡単に頬を増大したい場合は、ヒアルロン酸の注入を行います。

 

エラ張り(咬筋肥大)の改善

咬筋肥大によるエラ張りに対しては、ボトックス注入が効果的です。
筋肉が萎縮することによって初めてエラが小さくなるので、効果があらわれるまでにはやや時間がかかります。
咬筋内にボトックス注入後、1ヶ月程度で効果があらわれ、4~6ヶ月程度効果が持続します。
定期的にボトックスを注入して、持続的に咬筋の動きをブロックすることがこの治療法のポイントです。